北海度マラソン2023②
言い訳から入るが、5月に膝を傷めて治療に専念し2カ月以上全く走れず。
いわゆるランナー膝というやつ。
信頼できる専門家のもとで治療と対策を行った後に。
7月中旬から恐る恐るウォーク&ランを再開。
しかしこの時点で十分な練習量を確保できないことは確定で時すでに遅し。自己ベストは諦めファンランと10月の金沢マラソンに向けての状態テストレースに位置付けた。また膝に痛みが出たら即リタイアという決め事もして。
スタートブロックはG。
第一ウェーブがスタートしてからぞろぞろとスタート地点に。
これは初めての体験。こんな位置でスタートのカウントダウンができるとは。
木で隠れているがガラスのビルに掲示されている温度は31度。
おかしい、自分が見たこの日の予想最高気温は29度だったはず。すでに超えているではないか。
先行きの不安を感じてはいたが。
スタート~10キロ
膝の具合を確認しながらスローペースで。しかし暑い。周りのランナーさんから「こんな暑い北海度マラソンは初めてだ」なんて会話も聞こえてくる。
日が照るときつい。平岸のあたりで心のなかで「水、水、水」と連呼。
左折してすすきの方面に北上するあたりで、こりゃあ完走は無理かもしれんね、と思いはじめる。
最初の給水所が遠い。
暑さで体力が削られる。
10キロ~20キロ
給水もいい感じにできて、陽が雲に隠れると若干涼しくなるのでその間に歩を進める。
天気予報は雨だったぞ。
そしてどこでリタイアするか考え始める。北海道の親戚は自分が走っているの知っているからもう少し先まで行きたいよなあ、などとこんな時にも自分の体裁を考えているのが情けない!
札幌駅近くの高架下をくぐってからは未知の世界。ある程度地図を頭にいれてきたが観光地しか行ったことないんでね。
15キロ付近から足が重くなってきた。
そりゃあ走り込みが足りてないから当然だ。
「回収」と幕を張ったバスに乗りたくなってきたのもこの頃。
ハーフまでいけばいいかあと思い始める。
20キロ~30キロ
足の電池が切れてきた。
回収バスに乗ったらどんなに楽だろうか・・・いっぱい停まっているし
遠くで雷鳴が聞こえ続け序盤の酷暑ではなくなった。気温も下がってきている。
上りは歩き、それ以外はランに。上りといってもたいした傾斜ではない。
26キロの折り返し。確かここは海から近かったはず。いい風が吹いているし折り返した後は追い風になる。
足はほぼ電池切れ。
残り16キロ少々。カウントダウン圏内にきている。
今の時代きっと死語なんだろうなあ「根性」発動!
膝に痛みは出ていない!なのでリタイヤできない!
ファンランで走ろうって、それはいったいどこに行った??
ゆっくり少し走ってウォークの繰り返し。
途中で膝を傷めてばかりいた過去に出たマラソンではここまでもできなかった。
30キロ~40キロ~GOAL
little run&walk
ひたすらこれの繰り返し。それでもここまできたらゴールする気持ちだけで前に進む。
何をしても中途半端な人生の自分に喝を入れて前に進む。
30キロ後半、鳴り響く雷鳴。
ついに本降りに。かなりの豪雨。大きな雨つぶがランナーの体をたたきつける。しかし自分の周りには歩みを止めるランナーはいなかったと思う。
こんなことを考える余裕はまだある。
若干雨脚が落ち着いてきた頃に北海道大学のキャンパス内に。
緑の生い茂った広大なキャンパスが素晴らしい。こんな大学で学べたら最高だったろうな。
そしてファンランの一環としてクラーク博士の銅像の前で写真を撮るという目的は・・・係りの人がいたこととスマホの状態が不安だったので断念。
40キロの関門をクリアしこれで最後の関門かと思っていたら41.5キロ地点にも関門が。
なぜ?
JRの高架下をくぐると茶色い建物が目の前に。間もなくゴールという高揚感が。
たくさんのギャラリーがいる中で無事にゴール!
厳しい環境でのレースになったがゴールできたことに安堵。